
〜「ムギ」がつくる、パンの個性〜
パン作りに欠かせない材料といえば、小麦。
しかし、実は「ムギ」にはさまざまな種類があることをご存じでしょうか。
代表的なものは
・コムギ
・ライムギ
・オオムギ
・エンバク
など。
この中でも、もっともパン作りに適しているのがコムギです。
なぜコムギがパンに向いているのでしょうか。
その理由は、「グルテン」という性質にあります。
小麦に水を加えてこめると、小麦に含まれるたんぱく質が結びつき、弾力のあるグルテンが生まれます。
このグルテンがパン生地の骨格となり、発酵で発生した炭酸ガスを包み込むことで、ふっくらとしたパンができあがります。
一方、ライ麦や米粉などはグルテンが少ない、あるいはほどんと含まれていないため、小麦パンのような大きな膨らみは出にくくなります。
その代わり、独特の香りや食感、素朴な味わいが魅力です。
最近では、こうした”個性ある穀物”への注目も高まっています。
特に人気なのが「スペルト小麦」。
古代小麦の一種で、近年ヨーロッパを中心に再評価されています。
通常のコムギに比べ、アレルギーの発生が低いとされています。

香ばしさや深みのある風味を持ち、クラフト感のあるパンとの相性も抜群。
ナチュラル志向や素材重視のお客様から指示されることも増えています。
また、小麦にも種類があります。
たんぱく質量によって、
・強力粉
・中力粉
・薄力粉
に分かれ、それぞれ仕上がりが異なります。
例えば、
・強力粉 → 食パン・ハード系
・中力粉 → フランスパン系
・薄力粉 → 菓子・焼き菓子
など、用途に応じて使い分けられています。

当店の小麦粉売り場

素材を変えるだけで、香りも、食感も、焼き色も変わる。
それがパン作りの面白さです。
近年は”食べるパン”から、”選ぶパン”へとお客様の価値観も変化しています。
・国産小麦
・古代小麦
・全粒粉
・ライムギ
・無添加
・長時間発酵
また、米粉やトウモロコシ、そば粉や雑穀など、”素材背景”を重視する声も増えてきました。
パンの味は、素材選びから始まっていて、それがお店の個性を伝える大切な要素になっているのかもしれません。



